途上国に派遣経験のある会社員への調査で、自社の感染症対策への満足度に与える要因で、事前教育の有無、現地医療機関の情報提供の有無、相談窓口の情報提供の有無に有意差を認めた。事前教育の理解度では、年齢による差は認めず、理解度と役立ち度との間に関連を認めた。 一方、指導する立場の産業医は、事前教育、現地情報、相談窓口情報は教育、周知すべきであるとの認識度は高いが、実際行うとなると途上国派遣前の労働者への相談経験の有無によらず、大半に自信がないことが伺えた。今後海外派遣労働者が増加すると予想され、健康管理の面でサポートする産業医は一般的な感染症の知識のみならず、渡航医学についての知識も必要と思われた。
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