関節リウマチは全身性の慢性炎症性疾患であり、心血管疾患(CVD)を合併することが多いことが知られている。主要なCVDの危険因子は血管壁石灰化であり、以前より末梢血中の骨芽細胞系細胞の関与が推定されている。ヒト末梢血単核球を象牙質上で培養し、炎症性サイトカイン(TNFαまたはIL-6)で刺激すると石灰化物質の形成を認めた。この石灰化物質は主にカルシウム、リンが含まれていた。TNFαまたはIL-6で刺激された末梢血単核球は、骨形成マーカーを強く発現し、骨芽細胞様細胞の分化が誘導された。このことは炎症性サイトカインが骨芽細胞様細胞への分化を誘導することで血管石灰化に関与している可能性を示唆する。
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