今後の研究の推進方策 |
平成27年度は,平成26年度の結果を踏まえ,各群の肝と脂肪細胞の分子生物学的な分析を行い,肝脂肪蓄積・脂肪分解メカニズムの検討を行う. 1.食事制限と運動による肝脂質代謝亢進・抑制メカニズムの検討:ウェスタンブロッド法により,肝の脂質代謝系因子(DGAT2, FAT/CD36, FAS, CPT1, ADRPなど)やミトコンドリア機能に関わる因子(COXIV, PGC1など)を検討し,肝臓内で生じている脂質代謝の亢進,抑制メカニズムを明らかにする. 2.食餌制限と運動が脂肪細胞サイズに及ぼす影響に関するメカニズムの検討:ウェスタンブロッド法により,脂肪組織における脂肪細胞の分化(PPARγ,C/EBPファミリーなど),肥大化(MCP-1,CCR2など)に関する因子を検討し,組織学的分析の結果と合わせて考察する.また,各群の脂肪組織の脂肪蓄積予備力を評価するため ,脂肪細胞の代謝関連因子(FAS, DGAT2, ADRP, FAT/CD36など)の分析を実施する. 3.追加実験・解析:実験の補足や失敗などで生じたデータの欠損を埋めるための追加実験及び解析を実施する. 4.結果のまとめ・成果発表:得られた結果から「脂肪組織の脂肪蓄予備力」を評価し,運動食餌制限による肝脂肪蓄積予防効果として,脂肪組織を介したメカニズムについて考察する.本研究課題の結論を導き出し,成果発表を行う.
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