健常人において、高脂質を含む低炭水化物(30%、脂質45%)食摂取後の血糖反応を評価したところ、食後血糖値は抑制したが、次の食事(セカンドミール)後の血糖値上昇を遷延させることが示された。血清インスリンと遊離脂肪酸のいずれもが高値を示したことから、遊離脂肪酸上昇を介したインスリン抵抗性を惹起したと考えられた。次に、低炭水化物食(40%、脂質35%)を夕食として1週間摂取したところ、血清中性脂肪が減少し、LDLコレステロールは増加しなかったが、アディポネクチンが減少した。低炭水化物食は、それに伴い増加する脂質の影響を考慮して摂取量を決定する必要がある。今後は糖尿病患者における研究が必要である。
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