H.pylori陽性免疫性血小板減少症(ITP)患者におけるH.pylori除菌療法の効果と遺伝子多型(SNP)との関連について検討した。その結果、FcγRIIB 232I/T、TPO +24G/A、TGF-β -509C/TのSNP頻度は、H.pylori関連ITPの除菌療法有効例と無効例で差が認められた。さらに、FcγRIIB 232I/TのTアリルは抗GPIIb/IIIa抗体産生B細胞数を多く認め、TGF-β -509C/TのTアリルは血漿TGF-β濃度が低い傾向であった。以上より、FcγRIIBとTGF-βのSNPはH.pylori関連ITPの病態形成に関与する可能性が示唆された。
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