これまでに、ポリフェノールは肥満やメタボリックシンドロームの予防に寄与することが報告されている。生体利用性は、ポリフェノールの肥満抑制やエネルギーの恒常性のメカニズムを示す上で大変重要であり、低分子のポリフェノールについては生体利用性が比較的高く、生体内における作用機序も明らかになっている。しかし、高分子プロシアニジンの役割や生物学的機能性は、明らかになっていない。本研究で、我々は、食餌性誘発肥満マウスにおいて12週間の0.5%のPP摂取が肥満を改善し、脂質代謝に関連した遺伝子の発現に変化を及ぼしたことを明らかにした。またPP摂取は、肥満による炎症や腸管バリア機能を改善することを示した。
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