カルシウムイメージングの大規模化により,観測データから細胞位置とスパイク列を取り出す手順を自動化する必要性が生じている.本研究において独立な空間変数と時間変数を仮定した単純な確率モデルにスパース性を導入する定式化を行い,その解が反復二次計画問題によって少ない制御パラメータで効果的に得られることを示した.提案手法では,記録データ中の重なりのある複数の細胞の活動を正しく分離して推定することができるため,従来手法における近接した神経細胞に対して同期発火を誤検出してしまう欠点を解決することができた.同時に推定を高速に行う数値解法を提案し大規模データへの適用を可能とした.
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