研究課題
若手研究(B)
ドイツ・ロマン派の理論的指導者の一人であるフリードリヒ・シュレーゲルが自らの哲学のシステムを植物的なそれと特徴づけたことに着目し,彼の講義『超越論的哲学』において記述モデルとされた化学的実験の方法の中からいかにして有機的・植物的な体系が生成してくるかをたどった。また、シュレーゲルの先行者としてヨハン・ゴットフリート・ヘルダーにも注目し,その代表的著作『イデエーン』において,植物的有機体が単に自然の事物としてではなく,自然史全体の成長モデルとして記述されていることを明らかにした。
ドイツ文学