本研究は、病院が鉄道や航空輸送のように社会インフラとして365日フル稼働するための課題を整理すること、及びそれが実現した場合の効果を推計することを目的とした。本研究では、病院の曜日別の稼働状況を調査し、実態を把握した。さらに、土曜日、日曜日も平日と同様の運営をする病院についての事例研究を行い、稼働実績、体制、運営上の課題について取りまとめた。病院が週末を平日と同様に稼働することは、2025年に向けた医療提供体制の構築が進む中、都市部の医療需要急増に対応するための対策となり得るが、その実現にはスタッフのシフト制や患者への説明などに課題があることが明らかとなった。
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