本研究では,インスタントメッセンジャーの各機能がコミュニケーションに与える影響を明らかにした.インスタントメッセンジャーでは,テキストとスタンプを利用し,相互理解や相互に自己表現すること,他者理解,合意形成がなされている.また,吹き出し表示やスタンプ,既読表示によって,表情,相槌,ジェスチャー,視線といった非言語コミュニケーションの補完が可能であり,非言語コミュニケーションの不足による対人トラブルを回避することができる.更に,他者の様子や行動の持つ意味を汲み取って自身に反映させる社会的スキルの獲得も可能であり,ケータイ・メールと比較してコミュニケーション能力の低下に影響しにくいことが分かった.
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