鋳型内交互積層法により、DNAとポリエチレンイミンを階層成分とするナノチューブの合成に成功した。DNAナノチューブには、抗がん剤ドキソルビシン(Dox)を効率高く導入することが可能であった。Doxを導入したDNAナノチューブは細胞内に取り込まれ、Dox溶液よりも高い抗がん活性を示した。さらに、GFP発現ベクタープラスミドDNAとPEIからなるナノチューブを細胞導入したところ、細胞内において明確なGFPの蛍光が観察された。以上の結果より、DNAナノチューブは薬物キャリアーや遺伝子導入剤として応用可能であることが明らかとなった。
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