がん細胞は低酸素、低栄養という微小環境に適応し生存している。過酷な微小環境は、更なる悪性形質獲得に貢献していると考えられている。本研究において、エネルギー恒常性に関わるLKB1/AMPKは、グルコース飢餓により活性化することが明らかとなった。活性化したLKB1/AMPKは、オートファジーを駆動しNrf2を誘導することや、ストレス制御に関与する事を明らかにした。さらに、グルコース濃度の低下に依存し遊走能や浸潤能は亢進し、その形質はLKB1, AMPKのノックダウンにより抑制した。すなわち、低栄養環境により活性化したLKB1/AMPKは環境適応と同時にがんの進展に関わる事が示唆された。
|