本研究の目的は、1945年から1972年まで、アメリカの施政権下に置かれた沖縄におい て、女性の復帰運動の実態を明らかにし、意味を考察することであった。 中心的団体として、沖縄教職員会婦人部と沖縄婦人連合を取り上げ、復帰をめぐる活動内容の実態を明らかにした。両者の関係、共通点、相違点、沖縄の女性の視点、沖縄の男性の視点などを分析し、本土の女性の沖縄返還運動の影響を受けていること、平和や生活など独自のロジックがあること、復帰を求めるだけでなく復帰をめぐる活動として広い文脈で捉えられること、女性運動に大きな影響を与えたことなど、沖縄における女性の復帰運動の特徴を考察した。
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