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2015 年度 実施状況報告書

荷重動作における生体内三次元動態解析手法を用いた足部・足関節の運動解析

研究課題

研究課題/領域番号 26870640
研究機関早稲田大学

研究代表者

深野 真子  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (00634362)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード足部 / アーチ構造 / 形態
研究実績の概要

2015年度は足部のアーチ構造に着目し、運動による足アーチの形態変化を明らかにすることを目的として実施した。
【背景】足部や足関節に起こる障害は、足部とりわけアーチ構造の形態と関連すると言われている。一方、アーチ構造の形態が運動によりどのように変化するか、また形態変化の男女差については十分に明らかになっていない。
【目的】フルマラソン完走前後での、足部アーチの形態的な変化とその男女差について検討することを目的とした。
【方法】健康な43名(男性31名、女性12名)を対象とした。対象者は同一のマラソン大会に出場予定であり、研究参加の時点で重篤な既往歴やランニングに障害となるような自覚症状を有しない者であった。対象者の左脚を分析対象とし、フルマラソン参加前・フルマラソン完走直後に足部三次元形状計測を行った。計測には三次元自動足型計測機(Dream GP社製)を使用し、片足約3万点の足表面の位置情報を取得し、足長・足囲・足幅・踵幅・内踏まず長・外踏まず長・舟状骨高(立位)・舟状骨高(座位)・足背高・アーチ高率・Navicular Drop・後足部角度および三次元形状情報を取得した。統計検定は二元配置分散分析を用いてフルマラソン前後および男女で各計測項目に差があるかを検討した (有意水準 p < 0.05)。
【結果および考察】フルマラソン参加前と比較して、男女ともにアーチ高の低下がみられ、特に男性において大きく低下していた。また、アーチ高率および座位でのアーチ高は、男性のみ有意な低下を示した。このことから、フルマラソン完走による足部アーチ構造の形態変化は男女で異なり、特に男性において変化が顕著であることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究全体としては概ね研究計画に沿って進行している。実験の実施状況は計画通りである。一部の実験で当初の予定よりも被験者数を増やしたために、データ処理の進行状況はやや遅れているものの、大幅な遅れとはならない見込みであるため、概ね順調といえる。

今後の研究の推進方策

最終年度も計画に沿って実験を実施する。また、より精度の高い研究を実施するために、被験者数を増やして検討を加えることも予定している。

次年度使用額が生じた理由

健康上の理由により、国際学会での研究発表および国内学会での発表を見合わせ、その分の出張旅費の支出が生じなかったため。

次年度使用額の使用計画

計画最終年度に学会発表の機会を増やし、使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Changes in Foot Shape after Long-Distance Running2016

    • 著者名/発表者名
      Mako Fukano and Shigeo Iso
    • 雑誌名

      Journal of Functional Morphology and Kinesiology

      巻: 1 ページ: 30-38

    • DOI

      0.3390/jfmk1010030

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2017-01-06  

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