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2014 年度 実施状況報告書

歯根の形態を制御する主働遺伝子の特定と臨床応用の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 26870666
研究機関鶴見大学

研究代表者

田島 格  鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (10612004)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードin situ hybridization / マウス / 樋状根
研究実績の概要

歯根の形態を制御する主働遺伝子の特定を目的に、樋状根を有するC57L/Jマウスと正常歯根を有するC57BL/6Jマウスを用いてin situ hybridizationを行った。標的遺伝子は、過去に行われたQTL解析により歯根の形態形成に関与が疑われると報告された染色体に存在し、歯根の伸長に重要な役割を果たすと報告されているsonic hedgehog signaling pathwayに属する遺伝子とした。マウスの第二臼歯の根分岐部が形成される生後10~12日齢のマウスを安楽死させ、下顎骨を採取した。採取した下顎骨を通法に従い固定、パラフィン包埋した。パラフィンブロックを前頭断で薄切し切片を作製した。切り出した切片より第二臼歯の根分岐部付近を選び、in situ hybridizationを行った。
その結果、sonic hedgehog signaling pathwayに属する遺伝子のうち発現に差が認められた。樋状根を有するC57L/Jマウスの根分岐部において、sonic hedgehog signaling pathwayに属する遺伝子の発現の消失が遅れていることが認められた。このことはsonic hedgehog signaling pathwayが歯根の形態形成に何らかの役割を演じている可能性を示唆していると思われる。歯根の形態を制御する遺伝子を特定し、発現を制御することで歯根の形態を制御することができれば、歯の再生医療の実現に向けて大きな役割を果たすと思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験に使用したマウスが海外よりの輸入動物であり、購入までに時間を要した。また繁殖も当初の予定より出生数が少なく、必要な仔マウスの数をそろえることに時間を要した。現在は繁殖による仔マウスの出生は順調で、実験動物の調達は問題なくなくなっている。
切片の薄切方向の決定に時間を要した。歯根分岐部の形成前の顎骨内で、根分岐部相当部を頬舌側共に切り出すための角度付けに難点があった。現在は問題は解決している。

今後の研究の推進方策

第二臼歯に樋状根を有するC57L/Jマウスをmurtantとして、通常歯根を有するC57BL/6Jマウスをcntrolとして使用する。
生後10、11、12日齢のマウスの下顎骨を摘出する。通法に従い固定、包埋してパラフィンブロックを作成する。前頭断で薄切し、得られた切片よりレーザーマイクロダイゼクションを用いて根分岐部相当部のみを切り出す。切り出した部位よりRNAを抽出しRealtime PCRを行い発現量の定量を行う。定量化された発現量を比較し歯根の形態形成に関与している遺伝子を特定を進める。

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公開日: 2016-06-01  

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