本研究では、ヒューズ機能を備えた蓄電デバイス電極の創製に向けて、導電性ポリマーコンポジットにおけるPTC(正の抵抗温度係数)特性発現温度の制御、ヒューズ素子の特性制御、および蓄電デバイス電極への実装化の研究を行い、以下の成果を得た。(1) PVDF/Niコンポジットにおいて、Ni充填率によりPTC特性発現温度を制御する手法を構築した。(2) PVDF/Niコンポジットからなるヒューズを試作し、トリップ電流やトリップ時間を制御することに成功した。(3) 集電箔/コンポジット層(PTC層)/活物質層の3層構造蓄電バイス電極の創製において、集電箔とコンポジット層の付着強度が重要であることを示した。
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