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2014 年度 実施状況報告書

成長過程における経済状況が個人の選好に与える影響に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 26870700
研究機関京都産業大学

研究代表者

花岡 智恵  京都産業大学, 経済学部, 助教 (30536032)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード不況経験 / 競争選好 / 自尊心 / 互酬性
研究実績の概要

成長過程(就学前・青年期・学卒時)の3時点における不況経験が、競争好き、自尊心、互酬性といった非認知能力に影響を与えるかを検証した。
●データ:公益財団法人家計経済研究所が2013年3月に実施した「生活と家計に関するアンケート」の個票クロスセクションデータを使用した。このデータは日本全国の20~69歳の男女を対象としたnational representative sample(N=3,570)。
●主要な説明変数の作成:調査回答者本人から、5歳・15歳・20歳時点の「居住都道府県」・「父母について、それぞれ従事していた仕事(雇用形態・産業)」が尋ねられている。これらの調査項目を使用して、就学前(5歳)・青年期(15歳)・学卒時(20歳)、各時点の居住都道府県の1人あたり実質GDP成長率等、各年齢時点で居住していた都道府県のマクロ経済状況を示す変数を作成。
●被説明変数の作成:競争好き、自尊心、互酬性について、アンケート調査で個人の選好パラメータを計測する際に一般的に用いられる調査項目を使用した。
●結果:若い頃の不況経験が非認知能力に与える影響は、男性では観察され、女性では観察されなかった。男性について、5歳時点に居住した地域で不況を経験した人は、経験しなかった人とくらべて自尊心が低い傾向が認められた。また、15歳時点の不況経験の有無は競争好きである傾向に違いを生じさせ、20歳時点の不況経験の有無は、負の互酬性に違いを生じさせていることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

成長過程におけるマクロ経済状況が選好パラメータに与える影響の検証は、本年度の計画であり、おおむね順調に推移している。

今後の研究の推進方策

今後は、成長過程におけるマクロ経済状況が選好パラメータに与える影響について、(1)時間選好やリスク選好に与える影響についても検討する、(2)個人特性(年齢・性別、等)で違いがあるかを検討する、(3)異なるデータを使用して頑健性を確認する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 不況経験が非認知能力に与える影響2014

    • 著者名/発表者名
      花岡智恵
    • 雑誌名

      季刊家計経済研究

      巻: 102 ページ: 22-32

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公開日: 2016-06-01  

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