研究成果の概要 |
有毒ガスである一酸化炭素(CO)は、生体内においてはヘムの代謝過程において常時産生されており、重要な役割を担うと言われているが、その生理機能の全容は明らかになっていない。本研究では、COを選択的に捕捉できる超分子ヘムタンパク質モデルhemoCDを使って、生体内から選択的にCOを除去し、そのときの生体内反応を見る事によってCOの生理機能を探索することを試みた。その結果、マウス体内から内在性COを消去することに成功し、その際に欠乏したCOを補うようにフィードバック産生機構が働くことを明らかにした(J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 5417-5425).
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