研究実績の概要 |
前年度に引き続き、欧州評議会の性的搾取及び性的虐待子ども保護条約の特徴と履行状況に着目して研究を行った。とりわけ本年度は、2013年に開始された第1回モニタリング・ラウンドに含まれていた第6条(性的虐待防止のための子どもを対象とした教育や情報提供)に関する履行状況の問いに対する批准国すべての回答を分析し、①学校教育の中で性的虐待防止に関する情報や活動を取り入れているか否か、取り入れている場合どのような科目で扱われているか、②学校教育外での性的虐待防止活動としてはどのようなものが展開されているか、③社会構成員の多様性(移民・難民等)への配慮はなされているか、を中心に明らかにした。また、欧州評議会が性的虐待防止を目的として作成した教材の分析も行い、これらが実際にどのような場面で用いられているのかをモニタリングの回答から明らかにした。 セーブ・ザ・チルドレンのスウェーデン支部が刊行した子どもの性的虐待加害者の治療に関する著書(Anders Nyman, Olof Risberg, and Borje Svensson, Young Offenders: Sexual Abuse and Treatment, Save the Children Sweden, 2001)の翻訳作業も引き続き行っている。
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