ベトナムは漢文化圏に属し、中国古典文学の大きな影響を受けてきた。本研究は、中国側の資料とベトナム側の資料とを併用することで、ベトナムにおける中国古典歌謡文学の受容について複眼的な研究をおこなうことに成功した。 具体的にはベトナムにおいて、中国古典歌謡文学の一ジャンルである詞がいかに受容されてきたのかに着目し、「ベトナム西山朝の潘輝益と詞牌楽春風」などを論文として発表した。 またベトナムに所蔵される日本関連資料についても調査をおこない、「ベトナム漢喃研究院図書館所蔵の『日本維新列家慷慨詩』および福田英子「致薛錦琴書」について」を論文として発表した。
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