研究課題
本研究の目的は、ハンディ3Dスキャナ・3Dプリンティングを用いた運動器疾患治療の開発を行うことであった。具体的には、①人工関節手術術中画像の有用性検証、②リハビリテーション中の3次元評価の有用性の検証、③医療・福祉機器のAdditive Fabricationという3つであった。①に関して、人工膝関節手術において膝の変形が矯正され、伸びきらなかった膝が伸びるようになるのだが、その改善度は、術中麻酔下で術者が主観的に評価するもので、必ずしも術後の評価と一致しているか明らかでなかった。この問題を解決するため、術中に矯正・改善された下肢の角度を正確に評価するため、ハンディ3Dスキャンを用いて行った。この結果を2016年国際コンピュータ支援整形外科学会において発表した。②に冠にして、人工膝関節置換術後のリハビリテーションにおいて、人工関節自体が膝関節の屈伸に対してどの程度回旋しているかを知ることは、必要でありながら最適な方法の検討の余地があった。これを改善するため、術後CT画像とハンディ3Dスキャンを用いて行うことにした。人工関節の機種によって回旋の動きに違いが生じることが明らかとなった。③に関して、現在市販化されている医療福祉機器において、医療者のニーズに対応した改良が必要であっても、それを行う手段がなかった。この問題を解決する一例として、既存の歩行支援機をハンディ3Dスキャナでスキャンし、3Dモデルを取得して、その画像を基に、歩行解析を評価できるデバイスを開発することにした。 加速度センサに装着できる状態となり、歩行だけでなく立ち上がり動作などで動きをより正確に評価できる可能性を見出した。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)
Arthroscopy Technique
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
Exp Ther Med