本研究の目的は,関節拘縮の発生を予防するために皮膚に対して関節運動を伴わない伸張運動を実施することで,皮膚の柔軟性と関節可動域が改善するのかを明らかにすることである。対象はラットとし,対照群,関節を固定する固定群,関節固定を除去して関節運動を伴わない伸張運動を行う伸張運動群の3群に分けた。測定項目は皮膚の柔軟性と関節可動域とし,それぞれを3群間で比較した。結果,伸張運動群は固定群と比較して皮膚の柔軟性、関節可動域ともに有意差を認めた。皮膚に対する関節運動を伴わない伸張運動は,皮膚の柔軟性と関節可動域を改善することが明らかとなった。
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