研究課題/領域番号 |
26870766
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
青砥 弘幸 佛教大学, 教育学部, 講師 (20632037)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ユーモア / 笑い / 教育 |
研究実績の概要 |
平成27年度は主に大学生を対象に実施した「ユーモア能力」の実態調査を実施し、その実態について明らかにした。 平成28年度は、大学生への調査結果を踏まえて小中高校生用の「ユーモア能力」に関する実態調査を作成し、数百人規模の調査を実施・分析した。これまで印象的に語られることの多かった、子どもの笑いに対する意識や姿勢の特徴を、客観的に検討するためのデータを得たことは大きな学術的な価値があると考えている。またそれと並行して、現職教員がもつ「現代の子どもの笑いの実態に関する印象」についても調査・分析を行った。これにより、学校教育の中で、日々、子どもたちの笑いに接している現場教員たちが、現代の子どもたちの笑いをどのように捉えているのか、どのような点に問題を感じているのかについて明らかにすることができた。これらの2つの調査を併せて考察することで、その実態について多面的に迫ることができたと考える。さらに、これらの考察を踏まえて、「ユーモア能力」の系統的・意図的な育成を目指すためのにはどのような指導を設定する必要があるのかについて検討し、その指導事項の素案を作成した。このような取り組みは先行研究の中では全く行われておらず、挑戦的な試みであると考えている。この一連の研究成果は、日本笑い学会第23回大会において「子どもの『ユーモア能力』育成における指導事項の検討」」として研究発表を行った。 この成果によって、学校教育における「ユーも能力」の育成の方向性を具体的に検討していくことが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度において生じた実態調査の遅れによって、全体的に計画よりも遅れており、最終目標であった教材の開発、印刷、配布を期間内に終えることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、「ユーモア能力」の育成のための教材開発を行う。これまでの、調査を踏まえて指導の方向性(目標)を明確にし、そのために必要な教材・活動を開発する。それらを印刷、配布することが今年度の計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の全体的な遅延によって、昨年度に予定していた印刷物を期間内に発行することができなかった、その費用として計上していた印刷費、郵送費などを次年度に持ち越すこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度予定していた印刷物を印刷し、調査協力校及び、他の小中学校への配布を行う。そのための費用として、昨年度からの繰越金を使用する。
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