本研究では、大腸がん肝転移モデルマウスを用いてパルミチン酸結合型siRNA(C16-siRNA)のin vivoでの遺伝子発現抑制効果を評価した。ルシフェラーゼを発現する大腸がん細胞 (HT29Luc)をヌードマウスの門脈から注入し、肝転移形成を確認した後、VEGFおよびβ-カテニンの2つ遺伝子を標的とした2種類のC16-siRNAを遺伝子導入剤(Invivofectamine)と共に尾静脈投与した。経時的にルシフェラーゼの発光をin vivoイメージングシステム(IVIS)で観察した結果、C16-siRNAを投与した個体群は、マウスの肝臓に形成された転移腫瘍の増殖を強く抑制した。
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