我々は3次元型睡眠尺度(3DSS)を用いた睡眠と健康障害との関連性に関する調査を行った。その結果、身体の健康障害では睡眠とその他の生活習慣と合わせて評価した場合、不良な項目が多い者ほど高血圧や高血糖といったメタボリックシンドローム関連項目にて有所見となるリスクが増加した。また、精神の健康障害では、良好な睡眠がとれている者と比べて、不良な者では新たな抑うつの発症や、既に発生している抑うつの改善について、有意なオッズ比の増加がみられていた。睡眠障害の原因因子の探索分析では、位相は喫煙、質は寝室の光と気温・湿度、量は寝室の音といった、それぞれが異なる因子との関連性がみられていた。
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