血液透析患者に対する透析中に実施するリハビリテーションとして、筋電気刺激療法(以下、EMS)の効果を身体機能の改善と透析治療効果への影響から、有酸素運動との比較と併せ検証した。EMSは一定時間内における歩行距離を向上させ、また分子量の小さいurea nitrogen(以下、UN)の除去量を増加させる傾向を認めた(p<0.05)。透析治療効果として、近似条件にて実施した有酸素運動ではUNや他の溶質除去において増加する傾向は認めなかったことから、EMSの特徴である骨格筋への直接的な機械刺激が影響したと考えられる。以上より、透析中は運動療法に限らずEMSも併用した新たな介入方略が有用と示唆された。
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