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本研究では、安定同位体データをもとに食物網を構成する消費者に対する餌の貢献比率を一括して推定する手法（IsoWeb）と代謝理論から得られる知見を活用し、食物網内の主要なエネルギー流の簡便な把握を可能にすることを目的とする。本年度は、発展的な課題として、食物網構造の定量化に加えて、前年度に開発した、動的な食物網モデルを少数の種の組み合わせからなる多数のサブネットワーク（食物網モチーフ）に分解して安定性を解析することで、食物網全体の安定性に大きな影響を及ぼすキースストーン的な種や捕食―被食関係を特定する方法を用いて、湖沼生態系の食物網を分析し、食物網内の栄養段階の低い捕食-被食関係（具体的には、植物プランクトン-動物プランクトン）が、生態系全体の安定性に対して特に大きな影響をもっていることを示した。
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