• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

PM2.5の見える化と半定量評価による科学的な大気環境学習プログラムの開発と実践

研究課題

研究課題/領域番号 26870844
研究機関群馬県衛生環境研究所

研究代表者

齊藤 由倫  群馬県衛生環境研究所, 大気環境係, 研究員 (30450373)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード環境教育 / 大気環境 / PM2.5 / 官能試験 / 半定量 / 地方環境研究所 / 科学的視点 / 考察
研究実績の概要

今年度は、これまでに検討・作成してきたPM2.5(大気汚染物質)の調査体験型学習プログラムを児童・生徒に対して実践し、プログラムの評価を行った。受講した団体はそれぞれ、中学校(1~2年18名)、こどもエコクラブ(小学5~中学1年8名)、高校(3年16名)、小学校(5年34名)であった。加えて、夏休み期間中には、群馬県衛生環境研究所において『夏休み環境教室』を開催し、本プログラムを参加者(小学5年~中学2年計12名)に対して実践した。PM2.5の調査は各団体の活動拠点周辺で行い、夏休み環境教室については当研究所の周辺で行った。本プログラムでは、調査で得られた結果に加えて、他の公開データ等を基に受講者に環境の現状を考察させた。学習プログラムの実践時には、毎回、教育効果を測るためのアンケート調査を学習前後に行った。
アンケート結果から、いずれの実践においても、「環境のことをもっと知りたい」と「将来、環境に携わる職業に就きたいと思う」の回答割合が学習後に増加する傾向が見られた。前者については、受講者の行動に関するアンケートで「世界の環境問題について進んで情報を集める」の回答割合が増加したこととも相関した。これは、本プログラムでの【環境問題に関する情報を知る】という経験が、受講者の環境問題への知的好奇心を喚起し、【環境問題について進んで情報を集める】のアクションに繋がった可能性を示唆している。このことから、本プログラムは、受講者の環境リテラシーの向上に寄与することが期待できた。
後者については、環境に関する意識のアンケート項目で、学習前よりも学習後は多くの項目で上昇する傾向が見られたが、そのような意識変化が将来の職業に対する意識として集約的に反映されたものと考えられた。
以上、本プログラムは受講者の環境問題に関する意識と行動を変容させる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 視覚による官能試験を利用したPM2.5簡易測定法の検討―地方環境研究所の強みを活かした科学リテラシー向上のための環境学習を目指して―2016

    • 著者名/発表者名
      齊藤由倫, 田子博
    • 雑誌名

      全国環境研会誌

      巻: 41 ページ: 28-34

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 科学的な環境教育を目指した大気環境に関する体験学習の試み -地方環境研究所を活用したプログラム開発-2015

    • 著者名/発表者名
      齊藤由倫, 田子博, 遠藤庸弘, 小澤邦壽
    • 雑誌名

      環境教育

      巻: 25 ページ: 48-59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 科学的な視点を養う環境教育-研究所のノウハウを活用して生徒自ら調べるPM2.5-2015

    • 著者名/発表者名
      齊藤由倫, 田子博, 松田錦弥
    • 学会等名
      平成27年度全国環境研協議会関東甲信静支部大気専門部会
    • 発表場所
      静岡県庁
    • 年月日
      2015-11-13
  • [学会発表] 科学的な視点の向上を目指した環境教育 -地方環境研究所のノウハウを活用したPM2.5調査-2015

    • 著者名/発表者名
      齊藤由倫, 田子博, 松田錦弥
    • 学会等名
      日本環境教育学会 名古屋大会
    • 発表場所
      名古屋市立大学
    • 年月日
      2015-08-21 – 2015-08-23
  • [学会発表] Experience-based Learning with Analytical Perspective about Atmospheric Environment focused on PM2.5 in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Saitoh, Hiroshi Tago, Kunihisa kozawa
    • 学会等名
      World Environmental Education Congress 2015
    • 発表場所
      Concert Hall, Humanisten and Hovrätten in Gothenburg
    • 年月日
      2015-06-28 – 2015-07-03
    • 国際学会
  • [備考] 2015夏休み環境教室『身のまわりのPM2.5を測ってみよう』を開催しました

    • URL

      http://www.pref.gunma.jp/07/p07100033.html

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi