データに基づいて環境問題を客観的、科学的に捉える視点(環境科学リテラシー)を養うために、地方環境研究所が持つPM2.5の専門ノウハウを活用した体験型学習プログラムを作成した。これを児童・生徒に対して実践し、学習の前後でアンケート調査を行った。「環境」に関する自由記述式アンケートを計量テキスト分析した結果、受講者が自ら調査したデータ等に基づいてPM2.5の現状を科学的に理解した様子がうかがえた。また、元々高かった環境に関する知的欲求に対して、情報を集めるという具体行動が伴うよう喚起されたことが示唆された。この科学的な理解の経験と行動の喚起は、環境科学リテラシーの醸成に寄与するものと期待された。
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