本研究では、胞子形成時における前胞子膜形成機構を新規膜合成のモデルとし、小胞融合によりどのように膜構造が形成されるか、その分子メカニズムを明らかにする目的で行った。栄養増殖時にポストゴルジ小胞の細胞膜への融合に機能するRab GTPase Sec4のグアニンヌクレオチド交換因子Sec2の胞子形成時発現抑制株を作製し、胞子形成、前胞子膜形成、エフェクター分子や積み荷タンパク質の局在を解析した。その結果、Sec2発現抑制によるSec4活性化不全は、前胞子膜や胞子壁形成に機能する分子の輸送、局在に影響を及ぼし、胞子形成不全を示すことが示唆された。
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