本研究では、世界でも母子保健指標が悪いブルキナファソで、現地の看護職者らと協働で、健康の社会的決定要因を考慮した母子保健向上プログラムを開発するため質的・量的研究を展開した。質的研究では女性の主観的健康観とその寄与要因を探索し、金融講活動などの相互支援活動が母子の健康と関連していることが示された。量的研究では、9か村563名を対象に質問紙調査を実施し、講活動への参加が母親同士の相互支援やネットワークの広がり、経済的エンパワー、健康増進行動の採用に寄与する可能性が示唆された。一方で、5歳未満児の死亡や家族計画のアンメットニーズとの関連は十分に示されず、プログラム開発への課題が残された。
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