本研究では生物由来汚染要素であるエンドトキシンのダスト中濃度測定及びアンケート調査を通じて建築室内環境要素とアレルギー症との関係を調べた。 ハウスダスト中ET濃度は数百から30,000EU/g以上までと幅広く定量され、室内環境における一般的な濃度は数千EU/gであった。また、ダスト収集の季節によるET濃度の違いがうかがわれた。ダスト中濃度とアレルギー有症住宅との相関分析からは負の相関傾向が見られたが、その相関に有意差は認められなかった。原因として、家族構成員にアレルギー症を持っている人が居る場合は、掃除や換気に気を付け、より清潔な環境を心がけていることが推察された。
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