既知の病原因子が検出されない、もしくは従来の分離同定法で検出できないために、原因不明として報告された食中毒について、推定原因物質となった4種類の新規病原細菌の解析を実施した。これら4種類の細菌は培養細胞レベルにおける感染様式に類似性は見られず、ゲノム解析によって近縁関係にある可能性が低いことが示唆された。また、既知の食中毒由来細菌とは異なるメカニズムで病原性を発揮する可能性が考えられた。 これらの知見は、原因不明の食中毒の解明および検査法・予防対策のための科学的基盤の構築に寄与することが期待される。
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