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2014 年度 実施状況報告書

脂肪酸代謝画像による非アルコール性脂肪性肝炎の新規低侵襲的診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26870881
研究機関独立行政法人国立国際医療研究センター

研究代表者

野崎 雄一  独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (80468165)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードメタボリック症候群 / 脂肪肝 / NASH / 新規診断法 / 脂肪酸シンチグラフィー
研究実績の概要

メタボリック症候群の肝での表現型である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、飽食の時代において肥満や糖尿病とともに患者数の急増を認め、実地臨床では進行型NASH由来の肝硬変、肝細胞癌が大きな問題である。数千万人の罹患者が推定される脂肪肝患者の中から、予後不良な進行型NASHを早期の段階で効率的に拾い上げるための新規低侵襲的診断法の開発を目的とした。具体的には、事前の探索的パイロット研究によって作成した「NASH発症のメカニズムに注目した診断法としての脂肪酸画像を用いた回帰モデル」を検証し、その診断モデルの有効性を評価し臨床での実用化を目指す。また診断法の開発に付随して血清や遺伝子解析を通じて病態解明の一助とすることも目指している。

単純性脂肪肝、早期NASH、進行NASH患者各々の肝では、標識された側鎖脂肪酸であるBMIPPの動態が異なることが確認でき、症例毎の脂肪酸シンチグラフィーのデータに関して、複数の指数関数と変数によるカーブフィッティングをおこない、非NASH/NASHを従属変数、フィッティング関数における3つの変数を説明変数とするロジスティック回帰分析からNASH診断の回帰モデルを作成した。本モデルの有効性の検証のため、症例登録とデータ・検体の収集が進行中である。血清や肝の遺伝子解析も実施している。

これらに先立って、当センター倫理委員会(一般、遺伝子)の承認と臨床試験登録システム(UMIN)への登録を完了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究に関する当センターでの倫理委員会(一般、遺伝子とも)での承認、臨床試験登録システム(UMIN)への登録といった手順を完了し、脂肪酸シンチグラフィーの撮像法の設定とNASH診断の回帰モデルの作成を完了した。
その上で症例登録が進行し、一部の血清解析と肝組織での遺伝子解析も進行中であり、予定された内容が概ね順調にクリアされているため。

今後の研究の推進方策

これまでの実施内容を基にして、今後も引き続き症例登録とデータ・検体の収集を継続的におこなう。一定の目標症例をまとめ、データの集計と統計学的解析を通じて、脂肪酸シンチグラフィーを用いたNASH診断を目的とした回帰モデルの診断能を評価する。また同時に血清マーカーの測定、肝の遺伝子解析のデータを基に、病態解明に繋がる機序解析をおこなう。

次年度使用額が生じた理由

物品購入の額が抑えられ、また旅費の支出が生じなかったため。

次年度使用額の使用計画

本研究に関する物品購入やデータ解析など研究のとりまとめに関する経費(その他)として使用を計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Investigation of the usefulness of scintigraphy measuring fatty acid metabolism in staging diagnosis of nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD)2014

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Nozaki
    • 学会等名
      18th Korea-Japan Hepatitis Meeting
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      2014-07-26
  • [学会発表] NASHスクリーニングにおける123I-BMIPP脂肪酸シンチグラフィの有用性2014

    • 著者名/発表者名
      野崎 雄一
    • 学会等名
      第100回日本消化器病学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-04-23 – 2014-04-26

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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