今年度は、昨年度作製したMphosph8、Irx3、Dmrtc2、Egr1、Hmgb1、Msx1の各遺伝子についてノックアウトマウスの解析を行った。このうち、Mphosph8 とHmgb1はホモ欠損で胎生致死になることを確認した。Irx3、Dmrtc2はF2世代で解析を行ったが、生殖腺形成に明瞭な差が見られなかった。Egr1とMsx1についてはF2世代まで現在維持できているが、Egr1はノックアウトするとLHサージの異常により不妊、Msx1はノックアウトしても生殖腺形成に異常がないことが既に他のグループから報告されているので、今後確認していく。Irx3はIrx5と同じファミリーに属することから、同時にノックアウトすることで卵巣形成に異常が出る可能性がある。そこで、今後Irx3とIrx5のダブルノックアウトマウスの作製による解析が必要であると考えられる。
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