研究実績の概要 |
食物アレルギーサイエンスコミュニケーションプログラム開発のパイロット調査を立案し、研究を実施した。同時に、昨年度実施した一般の小学生の食物アレルギーに関する経験や知識や意識についてアンケート調査の結果をまとめ学会発表を行った。調査方法は、2014年9月から10月に国立成育医療研究センターに食物アレルギーで通院している小学生と世田谷区立小学校に通う小学生を対象にアンケート調査を実施した。調査内容は、今までの食物アレルギーに関する知識や経験や意識について評価するものとした。回答内容について、食物アレルギーのある小学生(FA小学生)111名と食物アレルギーのない小学生(non-FA小学生)253名を比較検討した。結果は、non-FA小学生全員が食物アレルギーという病名を聞いたことがあると回答した。しかし、食物アレルギーで困ったり悩んでいるお友達をみたことがあると回答したnon-FA小学生は26.9%に過ぎなかった。FA 小学生の方がnon-FA小学生より食物アレルギーに関するニュースをみたことがあると回答した率が高かった(69.1% vs 46.8%, p<0.05)が、FA小学生もnon-FA小学生も食物アレルギーについて勉強する、または教えてもらった方がよいと思っているものが多かった (67.3.6% vs 61.6% , p=0.55)。これらの結果より、食物アレルギーの有る無しに関わらず小学生全般を対象とした食物アレルギー教育についてニーズがあることがあると考えられた。 また、一般の小学生保護者の食物アレルギーに関する経験や知識や意識についてアンケート調査の結果をまとめ論文発表を行った。
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