本研究では、試験所間比較のデータを測定の不確かさの情報を用いて解析し、試験所の測定パフォーマンスを評価する方法を提案する。試験所間比較とは同一の品目を異なる試験所が測定することである。測定の不確かさとは測定値の信頼性を定量化したものである。提案手法は2つの段階に分けられる。まず、モデル選択を通じた試験所間比較の企画・運営の妥当性確認が行われる。次に、選択されたモデルに基づく測定パフォーマンスの評価が行われる。高速で十分な精度をもつアルゴリズムの開発によりはじめて実現される、この解析方法は、試験所の技能を公平に評価する一つの手立てを与えるものとなる。
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