サービス現場・プロセス分析・可視化のための屋内環境モデル作成技術を実環境の経時的な変化に対応する動的モデリング技術へ拡張する研究開発を行った. 昨年度の実績報告書提出時に研究の推進方針を改めた通り,H27年度は,サブテーマ(4)としていた動的モデリングのテストベッドとしての気仙沼横丁での実証およびバーチャル気仙沼横丁アプリ開発・公開,サブテーマ(2)としていたInpainting技術の改良を行うことでテクスチャ修正におけるCGモデル中の光学的整合性と幾何学的整合性の追求(サブテーマ(1)),サブテーマ(3)としていた屋内外環境の幾何モデル・テクスチャの自動的計測・更新のためのモバイル型RGB-Dカメラの活用,これら3つを注力して研究開発を行い,一通りサブテーマ(1)-(4)をカバーした. 気仙沼の実証実験・アプリ開発に関しては,CGモデルの更新を補うためのソーシャルメディアに投稿される情報の自動収集機能の改良,CGモデル更新用写真を撮影する上での支援機能の拡充を行った.研究成果公開の一環として,疑似体験アプリケーションを学会や展示会でのデモ展示やWeb経由で公開を行った.アプリ公開のための改良として,HMDやタブレットPC等に対応させた可視化法やユーザインタフェースを導入し,マルチプラットフォームに対して気仙沼アプリを対応させた. モバイル型RGB-Dカメラを用いた自動計測機能としては,タブレットPCに搭載されたRGB-Dカメラを利用したモバイル型の機器で,幾何形状を色情報付きで自動収集する機能の実装を行い,これまでのモデラで作成できた平面に加え,曲面を含むような物体をモデリングできるようにした. Inpaintingによるモデル更新時の幾何学的・光学的整合性の追求では,ShapeFromTextureの概念を導入したテクスチャと幾何形状の同時自動修正の研究を行った.
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