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2016 年度 実績報告書

コロイダルパンピングを考慮した海洋鉄循環モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26870913
研究機関一般財団法人電力中央研究所

研究代表者

三角 和弘  一般財団法人電力中央研究所, 環境科学研究所, 主任研究員 (10462889)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード海洋物質循環 / 鉄 / コロイド
研究実績の概要

本研究では海洋鉄循環モデルに考慮されていないコロイド粒子による鉄の吸着・除去過程をモデリングすることを目的として研究を実施した.コロイド粒子は生物活動が活発な海洋の上層でより多く存在すると考えられるため,コロイド粒子による鉄の吸着・除去を考慮することで,上層でより多くの鉄が除去されて下層に輸送されることが予想される.現状の海洋鉄循環モデルは表層に高濃度のバイアスがあるため,この過程をモデルに考慮することでバイアスを低減することが期待される.
平成26年度はコロイド粒子が凝集・沈降する過程の計算手法に関して文献調査を行い,粒子をサイズ毎にビンに分けて力学的にビン間の遷移を計算する手法を採用することを決定し,0次元のコロイド粒子凝集モデルを構築した.平成27年度はモデルを鉛直一次元に拡張し,上層と下層のコロイド粒子の分布の違いを表現出来るようにした.また,3次元の鉄循環モデルのパラメータの感度実験を行って,モデルのバイアスが改善する方法について検討した.平成28年度は粒子が沈降する過程で分解する過程を考慮して,粒子のサイズスペクトルをより現実的な分布にするよう改良を加えた.さらに鉛直一次元モデルで推定された粒子の分布から3次元モデルのパラメータを決定し,モデルの結果が改善することを確認した.
今後,鉛直一次元モデルで推定されたコロイド粒子の鉛直分布と現場観測データを比較して,開発した鉄の除去のパラメタリゼーションの妥当性を検討する.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [国際共同研究] University of Georgia(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      University of Georgia
  • [国際共同研究] National Center for Atmospheric Research(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      National Center for Atmospheric Research
  • [雑誌論文] 鉄を含めた物質循環モデルの現状と課題2017

    • 著者名/発表者名
      三角 和弘,津旨 大輔
    • 雑誌名

      海の研究

      巻: 26 ページ: 95-111

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] コロイド粒子の凝集・沈降過程のモデリング2016

    • 著者名/発表者名
      三角 和弘,Adrian Burd,Matthew Long,J. Keith Moore,Keith Lindsay,津旨 大輔,坪野 考樹
    • 学会等名
      2016年度日本海洋学会秋季大会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2016-09-13 – 2016-09-13
  • [学会発表] Colloidal pumping as a removal process of dissolved iron: a model study2016

    • 著者名/発表者名
      三角 和弘,Adrian Burd,Matthew Long,J. Keith Moore,Keith Lindsay,津旨 大輔,坪野 考樹
    • 学会等名
      Biogeochemical Cycling of Trace Elements within the Ocean
    • 発表場所
      コロンビア大学
    • 年月日
      2016-08-03 – 2016-08-03
    • 国際学会
  • [学会発表] Colloidal pumping as a removal process of dissolved iron: a model study2016

    • 著者名/発表者名
      三角 和弘,Adrian Burd,Matthew Long,J. Keith Moore,Keith Lindsay,津旨 大輔,坪野 考樹
    • 学会等名
      Japan Geosciences Union Meeting 2016
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      2016-05-23 – 2016-05-23
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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