重症心不全のため左心補助人工心臓(LVAD)装着を要する患者の中には、心機能回復し、LVAD離脱に到達するものも存在する。LVADで負荷が軽減された状態で、補助を停止した時の真の心機能を評価する指標は確立されていない。我々は心電図から心臓自立神経機能を推定する心拍変動(HRV)に着目した。本研究では3頭の成ヤギに対して心不全モデルを作成した後LVADを装着し、術後1週間毎に心機能とHRVとの関連を解析した。1例LVAD装着後6週間の観察を達成した。心機能回復とHRV指標の上昇傾向が認められた。拍変動は心機能を反映する可能性が示唆された。また実臨床においてもHRV測定可能な環境を整えた。
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