本研究では,物語文,説明文,webテキストの3つのテキストタイプに焦点を絞り,特定のテキストタイプと語彙力・単語連想の関連について検討した。その結果,参加者調査では,先行研究と同様に,「物語文の読書のみが語彙力と強く関連する」という結果が得られた。一方,コーパス実験(シミュレーション)では,説明文の語彙成績が最も高くなった。この結果は,参加者調査で得られているテキストタイプによる読書効果の差異が,実はテキストそのものの違いではなく,テキスト外要因(例えば,読書動機づけなど)によるものであることを示唆している。
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