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2014 年度 実績報告書

デジタル教科書・教材のユーザビリティ向上に向けたタッチパネルの操作特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 26880032
研究機関独立行政法人国立特別支援教育総合研究所

研究代表者

西村 崇宏  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育情報部, 研究員 (70733591)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワードデジタル教科書・教材 / ユーザビリティ / タッチパネル / 操作特性 / 人間工学
研究実績の概要

昨今の情報化の急速な発展等に伴い,我が国では情報通信技術(以下,ICT)を活用した教育の在り方に関する議論が進められてきた.教育の情報化の推進に向けてICT活用に関する取り組みが積極的に進められている背景には,タッチパネル等の新たな入力インタフェースの登場が一因として挙げられる.しかし,タッチパネルがデジタル教科書・教材へ積極的に活用される一方で,ユーザビリティに関する設計指針が十分に整備されていないといった問題がある.具体的には,タッチパネルに対するユーザの操作特性データが十分に蓄積されていないために,デジタル教科書・教材で使用されるGraphical User Interface(以下,GUI)の設計手法が確立していないという問題である.学校教育の現場で活用されるデジタル教科書・教材では,ユーザビリティに対する普遍的な要求を満足させることで操作上のストレスを最小限に抑え,学習環境の質を向上させていくことが喫緊の課題である.そのためには,入力インタフェースとしてのタッチパネルを対象とした操作特性に関する定量的なデータを蓄積し,デジタル教科書・教材の操作性向上に向けてGUI設計に還元させていくことが必要不可欠である.そこで本研究では,デジタル教科書・教材の操作性向上に向けて,知見の不足する子供のタッチパネル操作特性に関する基礎的知見を獲得することを目的とした.
本年度は,次年度に実施予定である子供を対象とした評価実験に向けて,実験プロトコルの確立と操作特性に関する基礎的なデータの獲得を目指し,成人を対象とした評価実験を行った.具体的には,GUIとして一般的に使用されるボタンのサイズと配置間隔が操作性に及ぼす影響を実験により評価した.その結果,正確かつ早く操作でき,主観的にも操作しやすいボタンのサイズおよび配置間隔の条件を明らかにすることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は,次年度に実施予定である子供を対象とした評価実験に向けて,タッチパネルの操作特性を評価するための実験プロトコルを確立するとともに,子供の計測データを解析する上で有用となる成人の基礎的データを獲得することができた.得られたデータについては,当該領域の学会にて発表した.また,原著論文として学術雑誌に投稿し,現在掲載決定の状況である.これらのことから,本研究はおおむね順調に進展していると考える.

今後の研究の推進方策

次年度は,評価対象としてデジタル教科書・教材のユーザである児童生徒を想定し,本年度に行った評価実験の実験プロトコルを活用しつつ,子供を対象とした評価実験を実施する予定である.また,国内外での学会発表を通じて研究成果の公表を行っていく.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] タッチパネル携帯端末の操作方法がポインティング特性に及ぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      西村崇宏,土井幸輝,藤本浩志
    • 雑誌名

      バイオメカニズム

      巻: 22 ページ: 119-128

    • 査読あり
  • [学会発表] 指先の接触角度を踏まえたタッチパネルタブレット端末のボタンサイズ及び間隔の評価2015

    • 著者名/発表者名
      西村崇宏,土井幸輝,藤本浩志
    • 学会等名
      第10回日本感性工学会春季大会
    • 発表場所
      京都女子大学(京都府)
    • 年月日
      2015-03-29

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公開日: 2016-06-01  

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