本研究では高速液体クロマトグラフ-タンデム質量分析計(LC-MS/MS)を用いたハイスループットかつ定量性に優れた血清・尿中メタボローム分析法を検討し、コホート調査など、大規模調査に適用可能な分析手法を確立した。手法確立後、コホート試料測定と並行し、臭素系難燃剤を投与したマウスの血清中メタボロームについて解析を行った。これらの結果、化学物質の曝露を反映するマーカー候補物質を複数見出した。これらはいずれもエネルギー代謝に関連するマーカーであり、難燃剤の曝露がエネルギー代謝系のかく乱に関与している可能性が示唆された。
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