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本研究課題は、持続可能な発展を達成する上で重要な環境保全技術開発において、その開発要因と企業の生産性に与える影響に着目して検討したものであり、環境経済学、環境経営論、環境工学を融合させることを目指した独創的な研究である。研究実施最終年度の本年度は、昨年度に構築した企業の特許出願データベースを用いて、環境技術の開発戦略分析を中心に研究を行った。本年度の研究実施状況とその成果を下記三点にまとめる。
1. 国内製造業企業の環境技術特許出願行動に着目し、環境技術の特許出願数を(1)研究開発優先度と(2)研究開発規模の要因に分解可能なフレームワークの構築を行った。加えて、研究開発のインセンティブが異なる民間企業と公的機関(国立研究所、大学、自治体)を対象とした環境技術開発戦略の比較研究を行った。これらの研究成果は、Journal of Cleaner Production及びTechnological Forecasting and Social Changeに査読付き論文として公表している。
2. 世界各国の産業部門に焦点を当て、各国が有する労働・資本の投入要素を効率的に分配した場合の温室効果ガス削減効果についてData Envelopment Analysisを応用した分析モデルによって明らかにした。研究成果はGlobal Environmental Changeに査読付論文として公表している。
3. 国内企業を対象として環境技術開発及び環境戦略が生産性にどのような影響を与えているかをDirectional Distance Functionを用いて明らかにした。研究成果はEconomics of Innovation and New Technology及びJournal of Environmental Managementに査読付き論文として公表している。
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