本研究は、姿勢制御における感覚予測の貢献を明らかとすることを目的として行った。 仮想現実(VR)空間内での予測可能な周期的視覚外乱に対して、前方の壁が近づいてくると姿勢を前に倒すという応答が観察された。これは、自らが積極的に動くことによって運動と感覚との間の矛盾を解消する、という方略を示唆している。これらの結果は、2つの国際学会(ISPGR, SfN)で発表された。また、歩行中の外乱に対する姿勢制御では、外乱のタイミングが予測可能な際には、反射的姿勢制御活動の潜時が短縮することを示した。この成果は2016年2月に、Frontiers Human Neuroscience誌に掲載された。
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