研究課題
近年の夏の猛暑より,夏季スポーツ活動時の熱中症や運動パフォーマンス低下を予防するには実際のスポーツ形態を想定した体温調節の研究が不可欠になる.スポーツ場面で最もよく行われている運動形態の一つに,短時間の運動と休息・軽運動を長い時間繰り返す間欠運動がある(例:サッカー).この運動時には継続運動時よりも体温上昇が大きくなるため,特に高温下で行うと運動パフォーマンス低下や熱中症のリスクが高くなるが,間欠運動に関わる体温調節の研究には不明な点が多く残されている.本研究では,1)間欠運動時の体温調節特性,2)間欠運動時の熱放散に関わる発汗および皮膚血管拡張メカニズムに焦点を当てた.1)に関して,間欠運動時の体温調節反応の特性を検討するために,同じ運動強度の継続運動時と比較した.10名健康な男子大学生は室温25℃,相対湿度50%の環境下において50%VO2maxの継続運動を30分間,同じ運動強度の間欠運動(30s運動+30s休息および180s運動+180s休息)を60分間実施した.その結果,間欠運動時の食道温は継続運動時と差がなく,また,運動と休息の時間を変化させても大きくそれには影響されなかった.また,間欠運動時の皮膚血流量および発汗量は継続運動時のそれらより有意に低くかった.2)に関して,間欠運動時の熱放散反応に特に大きく影響すると考えられる非温熱性要因による熱放散機能を検討した.その結果,非温熱性要因の一つである筋代謝受容器活動は,安静温熱負荷時や運動時に熱放散反応の深部体温閾値を低下させることが明らかになった.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件)
European Journal of Applied Physiology
巻: 未定 ページ: 未定
American Journal of Physiology Regulatory, Integrative and Comparative Physiology
10.1152/ajpregu.00545.2015
Advances in Experimental Medicine and Biology
巻: 876 ページ: 19-26
10.1007/978-1-4939-3023-4_2
臨床スポーツ医学
巻: 33 ページ: 313-315
巻: 308 ページ: 990-997
10.1152/ajpregu.00005.2015