わが国は世界一の長寿大国となったが、免疫力の低下による高齢者の肺炎死亡率増加など老化に関する課題も多い。そこで老化に伴う免疫力の低下を食品成分により制御する可能性について、線虫(Caenorhabditis elegans)をモデル動物として研究を進めている。これまでにビフィズス菌の一種(BI)が、線虫の老化を抑制し寿命を延長させることを発見した。本研究では、GFPをレポーターとして、BIのターゲットと推定された遺伝子のトランスジェニック線虫に種々の菌を与えて遺伝子誘導を調べた。その結果、BIを与えるとGFPが顕著に誘導される一方で、病原菌や長寿効果のない菌では誘導されない遺伝子を発見した。
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