研究課題
変形性膝関節症(以下、膝OA)の治療においては、保存治療、人工膝関節などの手術治療何れにおいても力学的ストレスをマネジメントすることが重要である。そのためには、膝関節運動のバイオメカニクスを明らかにし、かつその評価手段を確立することが重要である。本研究は動作時(特に歩行時)の膝関節のバイオメカニクスを明らかにし、かつ膝関節に生じる力学的ストレスを計測するシステムを開発することを目的とした。まず、基礎データ構築のため三次元動作解析を用いて健常成人における歩行時の膝関節運動を計測、解析した。次に膝OA症例における運動解析も実施した。これにより、膝OA症例における異常運動および力学的ストレスを明らかにすることが出来た。次に、臨床現場にて膝関節のバイオメカニクスを計測可能とするため、家庭用ゲーム機として開発されたKINECTセンサーおよびWiiボードを用いて膝関節運動を簡便に計測するシステムを構築した。これにより従来は、三次元動作解析装置などの大規模実験装置を用いて計測していた膝関節の異常運動や力学的ストレスを、安価かつ簡便に推定することが可能となった。本研究により膝関節の治療における運動分析の新たな手法を開発することができ、これは臨床評価および治療の効果判定に寄与することが期待された。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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The Journal of Physical Therapy Science
巻: 27 ページ: 1803-1807
http://doi.org/10.1589/jpts.27.1803
理学療法(メディカルプレス)
巻: 32 ページ: 1109-1120