研究課題/領域番号 |
26882040
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
吉崎 貴大 東洋大学, 食環境科学部, 助教 (50732830)
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研究期間 (年度) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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キーワード | 時間栄養学 / 食生活 / 朝食 / 食行動 / 交代制勤務 / 概日リズム / クロノタイプ |
研究実績の概要 |
本研究は、概日リズムと朝食をはじめとした食生活状況との関連性を明らかにすることを目的とした。なお、これまで得られた知見をフィールドへ展開し、時間生物学を応用した時間栄養学の視点で検討を進めた。対象は日勤と夜勤勤務のある交代制勤務者13名とし、睡眠覚醒リズムを考慮し、心拍変動の日周リズムと食行動との関連を検討した。測定日は日勤日とし、ホルター心電図計、加速度体動計の装着および食事・睡眠記録を依頼した。評価指標は24時間心電図から得られた心拍変動指標(LF/HF, HF nu)とし、24時間の変動に対してコサイナー法を用いて、心拍変動指標の日周リズムが最大値を示す時刻(頂点位相)を算出した。解析では起床時刻を基準とした値を用い、心拍変動指標の頂点位相と食行動との関連を検討した。多変量解析の結果、朝食時刻はHF nu (β = 0.804)とLF/HF (β = 0.827)の頂点位相と有意な関連を持つことが明らかになった。 さらに、日勤者37名と交代制勤務者126名を対象に、交代制勤務の有無、食行動の乱れ、さらにはクロノタイプ(朝型夜型傾向)との関連を探索した。単変量解析では、食事内容や食事の規則性のそれぞれに対して、交代制勤務の有無が有意に関与することが明らかになった。しかし、クロノタイプを同時投入した多変量解析では、食行動の乱れと交代制勤務との関連には、クロノタイプが関わっている可能性が明らかとなった。 これらの成果は、交代制勤務者における健康教育では食生活と睡眠のどちらかではなく、いずれの因子にも焦点を当てる必要があることを示唆しており、交代制勤務者の健康維持・増進を目的とした健康教育の基礎資料となることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
得られた研究成果は国内学会、国際学会および海外誌にて報告した。さらに、蓄積データについても学術論文として海外誌に投稿する準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、交代制勤務者における概日リズムの位相と食生活との関連を明らかにしており、食行動の乱れに関する蓄積データも海外誌への投稿準備を進めている。今後、交代制勤務者のフィールドおよび調査協力者との調整が課題となる。
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