25名の小児を対象として,疲労困憊までの自転車運動を実施した。運動中の心拍出量,筋酸素動態,全身酸素摂取量を評価した。最大酸素摂取量の中央値にて通常体力群と低体力群の二群に分け,各項目について比較した。年齢,身長,体重,除脂肪体重,男女比に群間差はみられなかった。低体力の小児においては心機能の低下を認めなかったが,骨格筋酸素利用能の低下が認められた。また,低体力の小児においては,心拍出量と最大酸素摂取量が関連しない一方で,筋酸素利用能の低下と最大酸素摂取量の低下が関連した。低体力の小児においては,最大酸素摂取量改善のために,骨格筋機能を改善させることが重要であると考えられた。
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